ブルドッグの繁殖が禁止に⁉
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こんにちは。うさパラスタッフです。今回は、独特な顔が愛らしいブルドッグについてのお話。先日、筆者は海外のこんなニュース(参照:時事ドットコム)を見つけました。
記事によるとノルウェーで1月、呼吸器疾患など犬特有の遺伝的な問題を抱えるブルドッグの繁殖は違反であるとの判決が下されたとのこと。事実上の繁殖禁止となるようで、日本への影響なども興味深いところです。
ブルドッグの人気
過去に本ブログでも紹介したことがありましたが、ブルドッグは欧米で高い人気。日本にいると小型犬を目にする機会が多いですが、世界で人気の犬種は結構異なります。日本ではトップ5圏外のブルドッグですが、欧米ではランキング上位に入る常連です。
誕生の歴史
ブルドッグはもともと、イギリスで生まれました。犬と牛と戦わせる見世物「ブルベイティング」のためにマスティフ系の犬種を改良したのが始まりとされています。この見世物は杭につながれた牛に犬を放ち、倒した犬の持ち主に高額な賞金を支払うというもの。当時は貴族から庶民まで大変な人気を誇ったようです。
そのため噛みつく力が強くなるように下顎をしゃくれさせたり、攻撃によるダメージを最小限にするために皮膚をたるませたりと、均整よりも強さに重きが置かれて改良が続けられてきました。1835年に動物愛護の観点から「ブルベイティング」は禁止になりますが、このように原型が作られたわけです。
(参照:PECO)
遺伝的疾患
さて、そんな悲しい起源を持つブルドッグ。その多くが6歳以下までしか生きられず、呼吸困難や皮膚感染症などの問題を持つほか、小さな鼻腔のため暑さに弱く高体温になりやすいなどの特徴も知られています。それもこれも、繁殖過程で健康面よりも印象的な見た目を保持することを重視してきたため。
アメリカの研究によると、ブルドッグのゲノムの大部分が身体的な特徴のために作り変えられたことで、正常な免疫機能を担う遺伝子の多様性が大きく損なわれてしまったとされています。人間の都合で交配を続けてきた結果、いろいろな弊害が出てきているというわけです。
(参照:Science Friday、Canine Medicine and Genetics、ナショナルジオグラフィック)
まとめ
冒頭に挙げたノルウェーの記事では、今回の判決がパグやシーズーなど他の平面顔の犬の制限につながる可能性もあるため様々な論争を呼ぶだろうとしています。日本でも今後の影響が注目されますね。
個人的には、今回の判決は支持できます。ブルドッグにはたくさんの愛好家がおり、ペット産業に携わる方も大勢いることはわかりますが、動物たちが満足に生きられない現状であるならば繁殖そのものを禁止するのは自然な流れ。人間でも動物でも、各々が生涯を全うできる環境が何より大切ですからね。生まれた瞬間、それが人為的な理由で脅かされる可能性があることは看過してはいけないことだと思いました。
それでは今日はここまで。また次回!
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