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後悔しないためのペットの迷子対策

この記事を読むのに必要な時間は約 11 分です。

ペットの飼育経験がある人なら、
誰もが一度は経験したことがあるかもしれないペットの脱走。
ドアの隙間から出て行ってしまった、散歩中にリードが外れてしまった、
いつの間にかいなくなっていた、などなど、その経路は様々です。

 

うさパラスタッフも、あれ?いないな?と思って猫の名前を呼んだら、
家の外から、叫ぶような大きな声が返ってきた、なんてことがありました。
慌てて探したところ、室外機の下で縮こまっているのを発見できましたが、
どこから出て行ったのかは未だに謎です・・・。

 

脱走したペットが、自宅周辺でウロウロしていて発見されたり、自力で家に戻ってきたり、
親切な人に保護される場合ももちろんあります。
ですが、脱走中に事故に遭ってしまったり、
そのまま見つからなかったりというパターンも、決して少なくはありません。

 

ペットの脱走後は時間が勝負。時間が経つほど発見率は下がってしまいます。
そのうち帰ってくるかもと様子見しないで、できるだけ早く捜索を開始し、
各機関*にも連絡するようにしましょう。
地域によっては行方不明の情報をHPに掲載してくれる場合もあります。

 

*ペットが行方不明になった際に連絡する機関の例

  1. 保健所・動物愛護センター・動物保護管理センター
  2. 市町村役場
  3. 警察

※県境や市区の境近辺の地域にお住いの場合は、両方の地域に届け出ましょう

 

今回のうさパラブログでは、ペットがいなくなってしまった時のためにしておきたい、
事前の迷子対策として、迷子札をはじめ、鑑札、注射済票、
マイクロチップなどを付ける重要性についてピックアップ。

 

いなくなってしまった後で、
どうしてつけておかなかったんだろうと後悔する飼い主が少しでも減るように、
行方不明になった後でペットが飼い主に再会できる確率が少しでも上昇するように、
できるだけ多くの方に、ペットの所有者明示の重要性認識してもらえればと思います。

 

第三者に保護されるためにはまず首輪!

行方不明になったペットの発見率や、
第三者による保護率を高めるためには、首輪は必須です。
なぜなら首輪は一目で所有者がいると分かる証。
つけていないと周囲からは野良だと思われ、特に猫は保護さえされない場合が多いです。
また、捜索の際も、非常に分かりやすい目印となります。

 

うさパラで人気のパピロンシリーズ

 

しかし、たとえ運よく第三者に保護されたとしても
首輪だけでは飼い主の元へ戻れる可能性は低いまま変わりません・・・。
実際に保護されたペットのその後の命運を分けるのは、
猫の場合は首輪についた迷子札、犬の場合は迷子札、鑑札、注射済票です。

 

迷子札、鑑札、注射済票で飼い主特定率は大幅上昇!

環境省の調査によると、11年の東日本大震災の際に被災10県市で、
飼い主不明として動物救護施設に保護収容されたペットのうち、
何らかの所有者明示等を装着していたのは犬 699 頭、猫 39 頭。
(ただし、自治体で把握しているもののみ)

 

そのうち首輪のみ(迷子札なし)をつけていた604匹は、
85匹しか飼い主が判明しなかったとのこと。
さらに、それはすべて犬のみで、
猫に関しては全て、所有者が判明しなかったそうです・・・。

 

それに対し、迷子札、もしくは鑑札と狂犬病予防注射済票のどちらか一方、
または両方をつけていた81匹の犬については、
すべて飼い主が判明したとのこと。
(猫は首輪のみで、迷子札のついたものはいなかった)

 

東日本大震災における所有者明示等の表示物の装着状況

東日本大震災におけるペットの被災概況より抜粋

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2508c/01.pdf

 

なお16年の熊本地震では、鑑札または注射済票をつけていた犬は
16匹のうち15匹の飼い主が判明。
首輪(迷子札なし)をつけていた344匹については136匹の飼い主がわかり、
迷子札をつけていた犬も1匹いて飼い主が判明したとのこと。
また、7匹がマイクロチップを装着していて、
うち6匹の飼い主が判明したそうです。こちらも、全て犬のみとなります。

 

過去の事例を見ても、行方不明になった際、
首輪のみでは飼い主を特定することが難しいことがよくわかりますね・・・。
特に猫は、犬と違って市町村への登録や鑑札装着義務はないため、
特定は困難を極めるよう・・・。

 

だからこそ、少しでも確立をあげるために、迷子札の装着は必須!
神奈川県公式HPをはじめ、各県では、
迷子札や鑑札ホルダーの作り方を公開しているところもあるので、
ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

手作り迷子札の作り方

http://www.pref.kanagawa.jp/docs/v7d/cnt/f80192/documents/635190.pdf

 

鑑札ホルダーの作り方

http://www.pref.kanagawa.jp/docs/v7d/cnt/f80192/documents/1160556_4112042_misc.pdf

 

鑑札・迷子札入れ首輪カバーの作り方

http://www.pref.kanagawa.jp/docs/v7d/cnt/f80192/documents/754050.pdf

 

迷子対策その3 マイクロチップ装着で殺処分を回避できる場合も!

たとえ迷子札をつけていても、行方不明中に首輪が取れてしまう場合があります。
また、アレルギーや体質などで首輪が付けられないペットもいることでしょう。

 

その場合、届け出の前に警察や保健所に持ち込まれてしまうと、
所有者明示がないために、ほとんど後がない状況になってしまいます。

 

そんな時、ペットの命運を分けるのが、体に埋め込まれたマイクロチップ。
首輪と違って脱落したり、消失することはほとんどありません。
リーダーは、全国の動物保護センターや保健所、動物病院などに配備されており、
マイクロチップの番号をリーダーで読み取り、
データベースに登録した情報と照合することで、
飼い主のもとに戻ってくる可能性が上昇します。

 

アメリカではなんと11年間行方不明だった猫が、
マイクロチップによって無事に飼い主の元へ戻れた、
なんていうニュースもあったんですよ!

https://news.biglobe.ne.jp/international/0828/tec_190828_5283647184.html

 

また6月に成立した改正動物愛護法では、繁殖業者が出荷・販売する子犬・子猫と、
繁殖用の犬猫に、マイクロチップの装着が義務づけられることにはなりました。
とはいえこちらは導入までは、まだまだ問題が山積みのようです・・・。

https://news.yahoo.co.jp/byline/ohtamasahiko/20190807-00137380/

 

マイクロチップはまだまだ日本では普及しておらず、ようやく認知され始めた段階。

 

「体内に直接埋め込むのは痛そうだし、健康被害が心配・・・」
「装着するのに高額な費用が掛かるんじゃ・・・」
といった不安を抱える方もいらっしゃるかと思います。
そんな方に向け、環境省ではマイクロチップの埋め込みに関して、
下記のような情報を発信しています。

 

マイクロチップの埋込みについて(環境省より抜粋)

  • 通常の注射針より少し太い専用のインジェクター(チップ注入器)を使って体内に注入します。正常な状態であれば、体内で移動することはほとんどありません。
  • 痛みは普通の注射と同じくらいといわれており、鎮静剤や麻酔薬などは通常は必要ありません。
  • 埋込場所は、動物の種類によって異なりますが、犬や猫の場合では、背側頚部(首の後ろ)皮下が一般的です。
  • 犬は生後2週齢、猫は生後4週齢頃から埋込みができるといわれています。
  • 費用は、動物の種類や動物病院によって異なりますが、犬や猫の場合では、数千円程度です。
  • マイクロチップの埋込みは、獣医療行為にあたるため、必ず獣医師が行います。詳しくは、お近くの動物病院にご相談ください。

 

もちろん、マイクロチップにはメリットばかりではありません。
ペットが病気になりMRI検査を受ける際、マイクロチップが磁気に反応し、
その部分の画像が歪んでしまうなどのデメリットもあります。
(マイクロチップは後から取り出すことができます)

 

ですが、保健所の方だって、
多くの方が助けられる命があるなら助けたいと思っているはずです。
メリット、デメリットをよく知るためにも、この機会にマイクロチップについて、
かかりつけの獣医さんに相談してみるのはいかがでしょうか?

 

いかがでしたか?

犬や猫には帰巣本能があるとは言われているものの、やはり個体差が大きく、
そればかりを当てにするのはよくありません。
飼い主側が事前に迷子対策しておくことで、
ペット危険にさらすリスクは抑えられるということを
しっかり知っていただければと思います。

 

また、環境省が掲載している収容動物検索情報サイト一覧では、
全国の自治体の保健所や動物愛護センターなどに保護・収容されている
迷子犬、猫の情報などを調べることができます。
何かあった時のために、知っておいて損はないと思うので、
ぜひ一度チェックしてみてくださいね♪

 

▼環境省 収容動物検索情報サイト▼

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/shuyo/

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