殺処分ゼロの国、ドイツの仕組みがすごかった!
この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

少し前になりますが、2月22日は「猫の日」でしたね。
2017年の推計によると、ペットとして飼われているのは犬892万頭、猫953万頭。
そして、1年間に自治体の保健所や動物愛護センター等に引き取られる犬や猫の数は、年間およそ10万600頭です。
自治体や動物愛護団体の手によって、飼い主の元へ戻った犬猫や新たな飼い主を見つけた犬猫もいます。
しかし…2018年の統計を見ると年間殺処分数は、犬7,687頭、猫3万757頭。(環境省「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」より)
まだまだ殺処分数ゼロを達成するには課題の多い日本ですが、その一方で殺処分ゼロ(※)の国があるのをご存じでしょうか?
それがドイツ。
今回は、動物愛護の国・ドイツの取り組みを紹介します。
※助かる見込みがなく重い苦しみを与える病気やけがにより、獣医師の判断のもと安楽死となるケースはあります。
ドイツにはペットショップがない?
ドイツには犬猫を販売しているペットショップはほぼないそう。
というのも、ドイツの動物愛護法で定められている規定は犬の場合
- 子犬は生後8週たたないと母犬から引き離せない
- ケージの最低面積は体高50㎝の犬の場合は6㎡、65㎝の犬の場合は10㎡
さらに、採光、通気、暖房設備などに関しても細かく基準が定められているため、これを満たす条件で犬を展示販売するとなると、ビジネスが成り立たなくなるからです。
そのため、ハムスターなどの小動物を購入するケースを除き、ドイツではペットフードなどのペットグッズを買うためだけにペットショップに行くという考えが一般的なんだとか。
では、一体どこで新しい家族を見つけるのでしょう?
その答えは……
保護施設「ティアハイム」がすごい!
ティアハイムとは、ドイツ語でTier(動物)Heim(家)、つまり「動物の家」のこと。
犬猫のみならず、爬虫類や小動物、畜産動物まであらゆる動物を保護している施設で、国内に550ほど存在しています。
そしてこの施設が、保護動物を新しい家族に引き渡す役目も果たしているのです。
ベルリンにある最大級のティアハイムは16ha(東京ドーム3.4個分)もの広さがあり、猫だけでも一般譲渡用、シニア猫用、外猫用、親子猫用と分けられ、個体に合わせた適切な環境のもとで飼育されています。
また施設内には病院もあり、獣医師や動物看護士によるケアが行われています。引取られた動物が保護中に健康を害さないようにするほか、吠え癖やかみ癖といった譲渡の際の壁になってしまうような癖を直すような環境・仕組みが整っています。
また、たくさんの動物がいるため徹底した感染症対策が行われているのも特徴。
数多くのスタッフとそれをさらに上回る数のボランティアによる衛生管理や細かなケアによって、ティアハイムは動物たちにとって居心地の良い場所に保たれているのです。
譲渡率はなんと9割!
ティアハイムでの譲渡率はなんと年間9割だというから驚きです。
しかし誰でも簡単に動物を引き取れるわけではなく、「家を8時間以上留守にしないか」「家族の中に動物嫌いの人はいないか」「家は動物を飼育できる環境か」など、飼い主として適正かどうか判断基準が設けられています。
また譲渡後も一定期間の間、スタッフから飼育状況についての確認があるという徹底ぶり。
それでも新しい家族を迎え入れたいと、毎週多くの人がティアハイムにやってきます。
動物が飼育されている部屋はガラス張りになっているところが多く、希望すれば触れ合うことも可能。
壁には動物のプロフィールが貼られており、生年月日やなぜここに連れて来られたか、どんな性格か、どんな飼い主が向いているか…などが記載されています。
運営体制は?
ベルリンのティアハイムの運営費は、動物たちの管理費用や医療費、広大な設備の維持費、光熱費、広報費用などなど、年間なんと約890万ユーロ、日本円だと約11億円!
この運営費は、資産家による多額の寄付や1万5000人ほどいる会員からの会費のほか、機関誌の発行による広告収入、ティアハイム内に設置された広告枠に出資企業の広告を掲載することで得られる広告費…などで賄っているようです。
「うさパラ募金箱」始めました!
ドイツの動物愛護の精神は、アルバート・クナップ牧師(1798~1864)が約200年前に唱えた
「動物は人間の所有物ではない。人間と同じ痛みを感じる存在である」
という言葉から始まり、捨てられたり、虐待されたりしている動物たちを保護する施設が生まれました。
この活動がドイツ各地に広がり、動物愛護の精神が現在にまで引き継がれてきたのです。
うさパラでも全ての動物たちが幸せに暮らせる世の中を願い、活動していかねば!ということで、昨年から「うさパラ募金箱」を開始しました。
うさパラポイントを使い募金できる仕組みで、集まった寄付金は公益社団法人アニマル・ドネーションを通して動物愛護団体に寄付させていただいております。
▼うさパラ募金箱はコチラ▼
興味のある方はぜひ、うさパラ募金箱の寄付先であるアニマルドネーションも併せてのぞいてみてください♪
以上、うさパラスタッフでした。
関連記事
-
-
モモ、レオ、ハナ、ソラ、ココ、コタロウ、、、何のこと??
こんにちは。犬より猫派の例のうさパラスタッフです。
-
-
ブルドッグの繁殖が禁止に⁉
この記事の目次ブルドッグの人気誕生の歴史遺伝的疾患まとめ こんにちは。うさパラスタ
-
-
うさパラ写真ひろば「癒しのワンニャンセット」写真!
皆さんこんにちは、うさパラです。 今回は、うさパラ写真ひろばから、スタッフイチオシのワンニャ
-
-
守るためには備えよう!災害時のペットの避難と避難所生活について
東日本大震災、熊本地震、新潟中越地震など、日本を襲った大震災の数々。避難者の方々の中には、
-
-
犬の問題行動を防ぐための訓練について
いつだって全身で愛情を示してくれるペット。 その愛らしい姿に、甘やかしてあげたい
-
-
ペットで癒されたい人全員集合!うさパラ写真ひろば♪
皆さま、こんにちは。うさパラです! 今回は、【うさパラ写真ひろば】のご紹介
-
-
充血した眼には、うさパラおすすめのコレ!
みなさん、こんにちは! 実は、先週友達の家に遊びに行った際に、 初めて目にしたものがありました。
-
-
個人輸入に関する税金について
いつもうさパラをご利用くださり、誠に有難うございます。 海外の商品を個人で輸入する際、どこの
-
-
寄生虫駆除薬も、うさパラで!
弊社うさパラにおいて、ワンコ、ニャンコ向けへの 商品をたくさん扱っておりますが その中に、寄生虫
-
-
万一の時のために・・・
皆様、こんにちわ。 さむ~い日が続きますね。 真冬のつめた~い空気にはくれぐれもご注意くださ
前の記事: その観葉植物、ペットには危険かも!?
次の記事: お待たせしました!うさぎ関連商品の入荷です♪